『なんでも噛むことができる人』は、当然のことながら残存する歯の数が多く、咀しゃく機能が高く、食べることができる食品数も多く栄養状態も良くなります。
その反対に、『あまり噛むことができない人』は、残存する歯数は少ない場合が多く、咀しゃく機能は低くなり、食べることができる食品数も少なくなり、栄養状態も『なんでも食べることができる人』に比べ、悪くなります。

歯周病が進んで歯が抜けてしまうと、『あまり噛むことができない人』の状態になり、栄養状態が悪くなります。
当然のことながら、ビタミンやカルシウムなどの栄養状態が深く関わっている骨粗しょう症のリスクにも影響してきます。骨粗しょう症のリスクを減らし、歯槽骨を増やすために、カルシウムだけでなく、その吸収を助けるビタミンDを摂りましょう。

 

アメリカで4万人を対象として行われた調査では、『カルシウム摂取量と歯周病のリスク』について、男女共に、カルシウム摂取量が多くなるに従い、歯周病発症のリスクは減ったという結果が出ています。牛乳・乳製品については、それだけではありません。牛乳・乳製品は虫歯についても予防効果があることが分かっています。

●お口の中の酸を中和する。 ●歯の表面にできるプラーク(歯垢)の形成阻止 
●エナメル質の再石灰化の促進 ●唾液分泌促進
 

上記が理由です。

 

しかしながら、ここで注意しなければならないのは、牛乳・乳製品は「虫歯になりにくい」のであって「ならない」という訳ではないということです。

牛乳には乳糖というものが含まれています。
phが下がると虫歯になるのですが、乳糖はphが5.1までしか下がらないと言われています。 しかし、プラークや唾液の質や量などのお口の中の状態にも、個人差があり、それによってphの下がり方にも個人差が生じてきます。

「食後や就寝前に牛乳を飲めば虫歯にならない!?」という疑問の声をよくお聞きしますが、やはり、食後や就寝前にはきちんと歯磨きをしなければ歯間の食べかすも残り、雑菌も増えていきます。又、お砂糖の入った甘い牛乳は虫歯の原因になります。
日々の口腔清掃と、定期健診を怠らないようにしましょう。

 

※phとは?
ラテン語で、pounds hydrogenii の略。
poundsは重量。hydrogeniiは水素。phは、水素指数の略号。
phの値には0~14まであり、7が中性(化学的中性点)です。
7を中心として、7より小さくなるほど酸性が強く、
7より大きくなるほどアルカリ性が強くなるということになります。

【 参考 】
牛乳 6.4~7.2
母乳 6.8~7.4
唾液 7.2~7.4
血液 7.4
水 5.8~8.6  海水 8.3 

胃液 1.8~2.0   レモン汁 2.0~3.0   食酢 2.4~3.0 
ワイン 3.0~3.7   ビール 4.0~4.5   炭酸水 4.6   煎茶 5.9