妊娠と虫歯・歯周病/妊娠・授乳と薬

<妊娠と薬>

薬剤によって胎児に影響を及ぼす時期や内容は異なります。男性側への薬物投与は、基本的には配偶者(女性)の妊娠を考慮しなくてもけっこうです。

受精の成立から18日目以前の薬物投与は残留性のある薬物を除き安全だといわれています。

女性/妊娠/薬/沼津KLTメモリアル歯科

妊娠2か月・・・胎児は催奇形性という意味で最も薬剤に敏感な時期
妊娠5か月・・・胎児毒性が問題

ほとんどの薬剤は胎盤をよく通過します。
妊娠中の薬剤投与は投与する必要性を医者が患者に十分説明すると共に対診を行うということが非常に大切です。

 

そして、授乳についてです。
ほとんどの薬は母乳中に移行しますが、その量は非常に少なく、乳児に問題にならない薬がほとんどです。
お母さんの治療上の有益性と赤ちゃんへの安全性を十分に考慮して対応します。

・お母さんに本当に薬が必要なのか
・その薬を飲むことによるお母さんへの体の影響はないか
・お母さんは母乳を与えられる状態なのか
・その薬は授乳中に使用しても赤ちゃんに安全なのか

 

※ママのためのお薬情報「国立成育医療研究センター」
http://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/no.html

 

<妊娠と虫歯・歯周病>

個人差はありますが、妊娠が発覚する頃、悪阻が始まります。

その頃に、歯周病にかかることがあります。
毎食後きちんと歯磨きをしているのに・・と思うこともあるかもしれません。

これを「妊娠性歯周炎」といいます。

挙げられる原因は・・
女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の分泌が増加するため、口腔内の細胞や血管系、免疫に影響を与えてしまい、唾液の分泌量や粘稠性も変化することが原因の1つになります。簡単に言えば、女性ホルモンの増加のせいだけでも口腔内は、通常よりもう蝕・歯周病を起こしやすい環境になる訳です。そして、酷い悪阻(ツワリ)も大きな原因の1つになることがあります。少しずつしか食事が取れない上に、歯磨きも普段よりも丁寧にすることができず、頻繁にうがいはするものの、十分に口腔清掃ができず細菌が増加してしまうことがあるのです。妊娠中に風邪をひかないように・・と、喉の乾燥を気にして、のど飴をよく舐めている場合、更に、更に、良くありません。 虫歯になりやすいかどうかは、砂糖の量だけではなく、口の中に留まっている時間の2つで決まります。 唾液は虫歯の原因となる酸を中和し、口の中が元に戻る助けをしますが、のど飴であっても間食してばかりいたり、いつものど飴を舐めているというように長時間砂糖が口の中にあるという環境に置かれてしまうと、歯が酸にさらされる時間が長くなり、虫歯や歯周炎の立派な原因になってしまう訳です。

そして・・・・
歯磨きの時に何が何でも歯磨き粉をつけて磨こうとするのはやめましょう!

歯磨き粉は、悪阻(ツワリ)が酷くなる要因の1つでもありますし、特に、絶対に必要なものではありません。何もつけずに、できるだけ丁寧に、歯と歯肉の間の辺りと歯間を磨きましょう!歯周病をそのままにしておくと、患っていない妊婦に比べて、早産や、2500g以下の低体重児出産の危険性が非常に高くなるという報告もされています。

歯周病になってしまったら、できるだけ早く歯医者さんへ行きましょう!

そして、「もうすぐ赤ちゃんに会えるぞ!!」という陣痛の時に備えましょう♪